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  07-06-01 会津母親殺害

福島・高3母殺害

有害情報で猟奇殺人の可能性

ホラー映画や殺人本が発見

“有害野放し”を放置するな

 

【ポイント】

 少年凶悪事件の“原点”ともされる神戸児童殺傷事件から今年で丸10年が経つが、福島県会津若松市では5月15日、県立高校3年の少年(17)が母親を殺害し、頭部を持って自首するという猟奇事件が起こった。少年は殺害の動機について「誰でも良いから殺したかった」と供述しており、ホラー映画や殺人本に強い影響を受けたと見られる。動機はまだ解明されていないが、有害情報が孤独な少年の心を蝕んでいったとの見方が有力で、氾濫する有害情報を放置し続ける社会の責任も厳しく問われることになるだろう。

 

【本文】

事件は5月15日早朝、県立高校3年の少年が母親の切断頭部を持って会津若松署に自首して発覚した。

少年の通う高校は県内有数の進学校で、実家から60キロ離れているため親元を離れ会津若松市内のアパートで弟と暮らしていたが、2年時の昨秋以来、学校が休みがちとなり、3年になった4月中旬以降、登校していなかったという。

 

■「誰でもいいから殺したい」と供述

少年の供述によると、「ホラー映画のDVDなどを見ているうちに、人を殺してみたくなった。誰でもいいから殺そうと考えていた」と言い、また「戦争が起これば人を殺せるのに戦争が起きないから、いま人を殺してしまおうと思った」とも述べている。

また少年は「首をはねたり、ピストルで人殺しするグロテスクなものが好きだ」と供述し、アパートの部屋からは残虐な描写のある漫画本や殺人に関する本、ホラー映画のDVDなど多数数押収されている。

事件前日に包丁やノコギリを購入、「弟でも良かったが、たまたま母親が泊まりに来た」ので殺害して頭部を切断、さらに右腕も切断しスプレー式塗料で白色に着色して室内にある鑑賞用の植木鉢に差し込んでいた。遺体をさらにバラバラに切断するつもりだったが、音が大きかったので弟に気づかれると思い断念したとしている。

殺害後は、母親の頭部の入った通学用カバンを自転車のカゴに入れて市内のカラオケ店に移動、ここで歌った後、ネットカフェに行ってDVDやテレビ、ゲーム機のある個室を指定しアメリカのラップグループのDVDを借りて聞き、15日午前7時頃、タクシーで会津若松署に自首した。

登校しなくなった4月に母親は「(少年の)気持ちがすべてにわたって、すっかりなえてしまって受験なども考えにくい状態」と学校に相談しており、本人の意思で心療内科に受診していたという。

少年は実家では祖父母、父母、3兄弟の7人家族の長男。中学校では勉学・スポーツとも優れ、会津若松市の進学高に入ったのは地域では一人だけ。同地方は広域のため少年のようにアパートや下宿から進学校に通う生徒が少なくない。少年の成績は中の上で勉学では問題なかった。

親元を離れ1人暮らし(後の弟と2人暮らし)の中で、何らかの挫折感を味わい、部活もせず友人もいなかったことから次第に高校生活になじめず、孤独感を深めていったようだ。

こういう心理状態のときに有害情報に接し、それによって少年の心が蝕われていったとの見方が有力だ。警察当局は部屋から押収したホラー映画のDVDや殺人本、さらにネットカフェで少年がどんなDVDや情報に接していたかを調べ、それが少年の精神にどう影響したかの解明に当たっている。今のところ動機もわかっておらず、解明には時間がかかりそうだ。

 

■有害情報の刺激から頭部切断も

少年による猟奇的凶悪事件では有害情報の影響がすでに指摘されていることだ。頭部切断と言えば、今日の少年凶悪事件の”原点“とされる、10年前の神戸児童殺傷事件(1997年)が想起される。

当時、中学3年の少年(14)が小学6年の男子児童を殺害し、頭部を切断して刃物を突き刺し粘土細工のようにして自分の通う中学校正門前に置き、「酒鬼薔薇聖斗」と名乗る挑戦状を残した。今回の少年も母親の右腕をモノのように扱っており共通性が見られる。

神戸事件の少年はレンタルビデオ店に出入りし、事件直前にはホラービデオの万引きで補導されていた。自室にこもって有害情報を見続けて殺人妄想を高めたとされ、小田晋・帝塚山学院大教授は「性的妄想が膨らんだ末の快楽殺人」と指摘している。

また「誰でも良いので殺したかった」との供述は、2000年5月に愛知県豊川市で夫婦殺傷事件を起こした高校三3年の少年の場合と同じで、この少年は「人を殺す経験をしてみたかった」と述べている。05年4月に東大阪市で幼児傷害事件を起こした高校中退の17歳の少年も公園で4歳男児の頭をハンマーで殴って重傷を負わせた後、自ら警察署に出頭し「老人以外なら誰でもいいから殺したかった」と供述している。

この17歳少年は中学時代にインターネットで子供の焼死体を見て興奮するようになり、人の死や殺人に興味を抱き、中3の秋頃から大量に人を殺す空想にふけり、高校中退以降、自宅のパソコンで残虐な遺体写真が掲載されたサイトを閲覧、爆弾の製造方法などを研究するなど、残虐サイトから影響を強く受けていた。

 

■殺人への衝動が止められない

また04年6月に長崎県佐世保市で起こった小学6年女児(11)による同級女児殺害事件では女児の殺害方法が中学生同士の殺し合う『バトル・ロワイアル』という小説や映画の場面に酷似していて注目された。女児はこの小説をよく読んでおり、事件の1カ月前に佐世保市内のレンタルビデオ店でDVDを借りていたほか、自宅のパソコンでバイオレンス、ホラーなどのジャンルのインターネットサイトに頻繁にアクセスしており、有害情報から刺激を受け殺害方法を選んだと見られている。

福島の少年はホラー映画や殺人本などで殺人や遺体切断への衝動を募らせたと見られ、森武夫・専修大名誉教授(犯罪心理学)は「人を殺す行為に執着していたと推測できる」と強い殺人志向を指摘、「殺人の行為自体に意識が没入し、殺害する衝動を抑えきれなくなった」と見ている(毎日新聞5月22日付)。

警察庁がまとめた「少年事件の特異・凶悪事件の前兆に関する緊急調査報告書」(200012月)によると、凶悪事件を起こした少年25人のうちほぼ半数の13人が「報道、書籍などの影響(神戸事件報道、ホラービデオ、武器関係書籍など)」を強く受けていたとしている。

一方、家庭裁判所調査官ら少年事件に対応する専門家が15の少年凶悪事件を分析した『重大少年事件の実証的研究』01年3月、司法協会)は、自宅にこもって殺人や自殺、ホラー、アダルトの書籍やビデオ、またネットにのめり込み、次第に現実とかけ離れた幼児的な征服欲求や攻撃欲求を膨れ上がらせて凶悪犯行に及んだケースも紹介しており、少年凶悪犯罪と有害情報が密接な関係にあるのは間違いないことだ。

 

■青少年健全育成の法整備を急げ

成長途上にある子供は環境の影響を受けやすい。とりわけ、家族の温もりや両親の愛情に欠け、あるいは孤独に陥った子供は有害情報に過敏に反応するとされる。

専門家によれば、少年に心の問題があった場合、アダルト・ホラービデオなどの有害情報と共鳴現象を起こし、思春期の性衝動への自己抑制力が働きにくくなり、性倒錯、性的嗜好傷害へと進みやすいとしている。今回の事件も親元を離れ友人もいない少年に有害情報という魔手が迫った可能性が高い。

有害情報が野放しにしておくのは、公害を野放しするに等しい。放置することで公害による犠牲者が後を絶たないのである。有害情報を規制し青少年の健全育成を図る法整備が不十分きわまりないのだ。青少年健全育成法を早急に制定し少年凶悪事件の再発を防がねばならない。

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